萩尾望都先生アイズナー賞の受賞おめでとうございます!
(ニュースはこちら)
とは言いつつも、どなたかは存じ上げない…。そんなあなたに”少女漫画の神様”や”天才”とも呼ばれる萩尾望都先生のマンガをご紹介いたします。
こんにちは、萩尾望都先生の作品集が実家にあったので読んでいました。
マンガおにいさん(@manga023room)です。
思えばおにいさんをマンガ沼に引きずり込んだのはこの人の作品だったかもしれません。
「ポーの一族」などが有名ですが、おにいさんは作品集から入ったので、「短編作品の人」というイメージです。
というわけで、今回は主に萩尾望都先生の短編マンガをご紹介いたします!
”天才”萩尾望都の傑作マンガ5選
半神
腰のあたりで体がくっついている一卵性双生児のユージーとユーシー。姉のユージーは干からびたような姿だが、妹のユーシーは天使のような姿でみんなに愛される。ユージーはその妹を疎ましく思うが、二人が13歳になったとき、二人の人生を左右する残酷な選択を迫られる…。
萩尾望都で短編といえばこの作品集を上げる人も多いだろう傑作。表題の「半神」はまさに傑作で、16ページという短いページでここまで衝撃を与えられるマンガはそうはありません。この作品を読んだのはおそらく20年ですが、今でも鮮明に覚えているほどです。
同時に収録されている「ハーバル・ビューティ」もおすすめで、これぞ萩尾望都のSF!とも言える作品。短編作が多い萩尾望都先生の最初の一冊におすすめです。
試し読みはこちら↓
イグアナの娘
生まれたときから実母にイグアナとして見られ、実母は妹ばかり可愛がる。母の愛を求めるリカだったが、いつしかそれも諦め、いつかイグアナの島へ行って本当の母親を探すことを夢見る。
表題作「イグアナの娘」は母親からの迫害に始まり、妹からも下に見られるなど、そこそこドロドロなヒューマンドラマ。SF設定が結構多い萩尾望都先生ですが、これは少しファンタジー寄り。しかし、繰り広げられるやり取りはかなり現実的で、心えぐられることも。
ドロドロと言いつつも、読後感はなんだか少し切ないもので、不思議と母たちを憎む気にはなりません。
同時に収録されている「午後の日射し」もおすすめ。
「夫婦なんて他人だよ、結局」という夫の言葉から、家族とは何かを考え始める妻の物語。紆余曲折あるものの、この話の最後のモノローグは夫婦を続けていくうえで指標にもなりえる言葉で、おにいさんもお気に入りです。
試し読みはこちら↓
あぶない丘の家
マヒコとアズミの親は玉突き事故で亡くなり、残った家に兄弟二人暮らし。両親が死んでからというもの、家では超常現象が立て続けに起きる。周りの人に聞いてみると、二人の家はいわくつきの龍が封じられた家ということがわかるのだった。
SFとファンタジーが入り混じった、ちょっとBL要素もあるコミカルな作品。オカルト的なファンタジー、SF的なタイムスリップものもあり、これまた萩尾望都先生らしさを存分に味わえる作品。
設定がゴリゴリに作られているSF・ファンタジーではありますが、あまり考えずとも「なんか理解できる」という不思議な凄さを持つ作品です。
おにいさんは源頼朝と義経兄弟を描いた「あぶない壇ノ浦」が好き。
試し読みはこちら↓
ローマへの道
ローマで生まれたマリオは4歳の時に両親がなくなり、それから叔母夫婦のもとで過ごす。5歳のころからバレエを始め、20歳でパリの名門バレエ団に合格する。順風満帆なマリオの人生に見えたが、叔母の死により、衝撃の事実を知ることになる。
全編バレエが絡んだお話の短編集。表題作「ローマへの道」は愛を探すための話で、かなり重いお話。マリオは恋人のラエラを殴ったりするなど、お世辞にもいい男とは言えません。しかし、それがゆえに愛とは何かを探し、悩む様子が読者の心に刺さります。
最後に事実が知らされ、ひもがほどけていくように心が穏やかになっていくカタルシスは圧巻。
この記事を書く際に改めて読みましたが、その深さ、人間のもろさ、愛の深さに泣きました。
試し読みはこちら↓
この娘うります!
にぎやかなお話が多く、なんだか楽しい気分になれる短編集。
メインの「この娘うります!」はモデルクラブにいる15歳の女の子”ドミニク”が主役のドタバタ系ラブコメディ。男装の似合う女性”プランタン”、その弟で女装の似合う”クラバット”と織りなすドタバタっぷりはミュージカルでも見ているかのような賑やかさ。読めばすっきりすること間違いなしです。
メインももちろん大好きですが、おにいさんオススメは「ミーア」。ざっくりいうと”お前女だったのか!”系のラブコメディです。短いながらもまとまったお話で、ニヤニヤできるお話です。
なお、「この娘うります!」は残念ながら電子書籍はなかったので、紙版のみ購入可能です。
在庫は少な目なようなので、読んでみたい方はお早めに。
おにいさんも読みたかったのですが、電子書籍はないようなので今度実家に帰省した時に読みます…。
この娘(こ)うります! (白泉社文庫)
”天才”萩尾望都の傑作マンガ まとめ
以上、”天才”萩尾望都の傑作マンガ5選でした。
萩尾望都先生のマンガは本当に面白くて、なんかわからないけど読んじゃう魔力のようなものを持っています。
ぜひぜひ触れていただいて、その魔力の虜になってもらえると嬉しいです。
ではでは、マンガおにいさん(@manga023room)でした!